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愛され続けて30数年
5分間の音楽世界旅行
2009年8月3日(月)
『名曲アルバム』は、1976(昭和51)年にスタートした5分間の長寿音楽番組。
番組開始から33年(2009年4月現在)で、総制作本数は1100曲以上。取材先は43の国と地域におよぶ。
放送開始の当時、日本人にとって海外旅行は今ほど一般的ではなく、ヨーロッパの国々はまだ遠いあこがれの場所だった。そのような時期に、わずか5分のミニ番組で海外取材を敢行し、欧米の美しい風景をふんだんに紹介したこと、長いクラシック音楽も映画音楽も民謡も、すべて5分にまとめてコンパクトにしたことが、多くの視聴者からの反響を呼び、現在まで根強い人気となっている。

旅の始まりはプラハ
日本人なら誰でも知っている名曲を、海外取材によるフィルム・ロケによって、紹介しようと始まった『名曲アルバム』。その第1回は、ドボルザーク作曲の「スラヴ舞曲 第10番ホ短調」、ロケ地はチェコスロヴァキア(当時)の首都・プラハだった。
番組では、指揮者・尾高忠明とNHK交響楽団の旋律とともに、
「プラハの一日は、ガス灯が消えるころはじまる」
「モルダウ川が町の中心をゆったりと流れ、これにかかる13の橋」
「なかでも有名なのは、30の聖像をもつカレル橋」
「ロマネスク、ゴシック、ルネッサンス、バロック、さまざまな時代の建物」
「町にはチェコ国民音楽の父、スメタナやドボルザークの音楽があふれていた」
「音楽のある町、百塔の町、プラハは美しい町である」」
と、美しい街並みを紹介している。
作曲家、ロケ地の上位は・・・
番組で紹介した作曲家、ロケ地について、放送回数の上位をひも解いてみよう。
(作曲家)
モーツアルト、チャイコフスキー、ショパン、ベートーベン、バッハ
ドボルザーク、ヴェルディ、グリーグ、ヨハン・シュトラウス
ブラームス
(ロケ地)
ウィーン、パリ、ロンドン、プラハ、ブダペスト、ヴェネチア
ニューヨーク、ライプチヒ、ベルゲン、モスクワ
紹介した楽曲は1100曲以上
『名曲アルバム』のユニークさは、クラシック音楽にとどまらないところだろう。
ジョン・レノン作曲の「イマジン」(ピアノ・小原孝、指揮・現田茂夫、管弦楽、東京フィルハーモニー管弦楽団)などもラインナップに含まれている。また、ロケ地でも欧米諸国だけにとどまらない。
ミュージカル「南太平洋」(ロジャーズ) タヒチ・モーレア島
歌劇「アイーダ」大行進曲(ヴェルディ) エジプト・カイロ
ボギー大佐(アルフォード) タイ・カンチャナブリ
二泉映月(阿炳) 中国・無錫
ラサ・サヤン(インドネシア民謡) インドネシア・アンボン
鳳仙花(洪蘭坡) 韓国・ソウル
アディオス・ノニーノ(ピアソラ) アルゼンチン・ブエノスアイレス
南京豆売り(シモンス) キューバ・ハバナ
など、文字通り、世界中の名曲をアルバムとして集めているのである。
海外ロケは苦労の連続
世界各地の映像を集め、音楽にのせる・・・とても優雅な作業で制作しているような印象をお持ちかもしれない。しかし、舞台裏では、大変な苦労を重ねたうえで番組は作られている。
まず、とりあげる楽曲をリストアップしたら、ロケ先のリサーチを行う。1回のロケで、15曲分の撮影を50日間の日程で行うため、ルートの計画を入念に検討する必要がある。
50日間といっても、撮影場所を選ぶロケハン、次の取材地への移動、また天候により撮影不可能な場合もあるため、スケジュールは相当タイト。さらに、ロケにあたるディレクターとカメラマンは2人一組で、照明・テープ・カメラ・モニター・バッテリーなどの機材(合計約200kg!)を抱え、撮影、移動、撮影を繰り返す。映像の優雅さ、穏やかさとはうって変わって、涙ぐましい努力のたまものなのである。
1年に、2組のロケクルーがそれぞれ海外取材を行っているが、実際には悪天候や、交通の便など色々計算通りにいかないケースもある。
あるディレクターが南太平洋の国を取材した時など、その時期は「乾季」だったにもかかわらず、滞在中の3日間ずっとスコールが。地元の人も首をかしげるほどの雨続きだった。滞在を1日延ばしても天候は回復せず、雨が止んだ一瞬の間をねらって何とか撮影をしたものの、当初の企画意図である「青い海と空、一面の白い砂浜」の番組は断念し、地元の生活文化を訪ねる内容に急きょ変えたとか。
さらに天候以外でも、歴史的建築で補修工事の最中にぶつかったりすると、工事用の足場が外観を損ねていて撮影を断念せざるを得ないことケースもあるという。
演奏も『名曲アルバム』のために
番組で演奏されている楽曲は、レコードやCDからの編集ではなく、番組のために収録するオリジナルのもの。
長い大楽曲から、短い曲まで千差万別なものを、放送時間の5分に合わせなければならない。長いものはカットし、短いものは繰返しを多くしたり編曲を加えたり、といった作業を行っている。
収録は、オーケストラ収録専用のNHK放送センター509スタジオで行われる。
楽団による収録の際、指揮者は譜面にラップタイムを書き込み、ストップウォッチをにらみながら指揮を行う。このとき、放送時間の5分という時間に合わせながら、音楽としての芸術性とクオリティを損なってしまわないよう、毎回、指揮者も演奏者も集中力を高め、最高のメロディを奏でようと取り組む。その結晶が、この『名曲アルバム』なのである。
「いつ放送されているか知らないが、気がつくと流れていて見入ってしまう」。こうした印象を『名曲アルバム』についてお持ちの方も多いのではないだろうか。放送開始当時、海外旅行に出かける日本人は年間約285万人と、現在の約6分の1程度といわれている。民放各局でも、世界の紀行番組やクイズ番組が花ざかりであった。
「名曲アルバム」という番組の基本は「美しい映像と5分の名曲」に尽きるが、中身をじっくり見てみると、作品ごとに色々個性があることが見てとれる。きれいな風景だけではなく、現地の個性的な人々、名物料理のレシピ、楽曲の作品世界を表現したイメージ映像まで出てくることがある。それらはすべて取材者が現地で見て、感じたものの反映にほかならない。番組をごらんになる時に、そのような取材者の「視点」にも考えをめぐらせて見てはいかがかな。『名曲アルバム』の違った魅力が見えてくるかもしれない。
ところで、初期の『名曲アルバム』では、演奏者や歌手が映像に登場していた時期があったのをご存じかな。指揮者の山田一雄さんやピアニストの内田光子さん。また、倍賞千恵子さん(島原地方のこもり唄)、菅原洋一さん(牛車にゆられて)、ジェリー伊藤さん(ローモンドの湖)は歌声も披露していた。ご記憶の方もいらっしゃるのでは?
名曲アルバム
◇放送期間 1976(昭和51)年4月5日~現在
◇放送時間 総合テレビ 土曜 18:05~18:45
◇放送時間(初年度)
総合テレビ 月~金 8:50~8:55
水 15:50~15:55
教育テレビ 月~木 21:25~21:30
(現在)
総合テレビ 月~金 11:35~11:40(一部地域)
日 5:45~5:50
教育テレビ 火~木 14:55~15:00
金 5:05~5:10
土 5:20~5:25
BShi 月~水 11:55~12:00
金 16:55~17:00
土 6:55~7:00
名曲アルバム選
教育テレビ 土 0:45~1:00(金曜深夜)
BShi 土 12:45~13:00
名曲アルバム ホームページ http://www.nhk.or.jp/meikyoku/



















いちばん印象に残っている、というか、とっても嬉しかったのが、ものすごく初期のころ、故・岩城宏之さんが指揮されたことですね。
「ニュルンベルクのマイスタージンガー」だったんですけど、、まさか岩城さんが指揮されるとは思わなかったので(N響の正指揮者だけど)、「エ~ッ!!岩城さんが~っ!?○△□☆!!」(笑)って思いました。
今みたいにHPがあるわけじゃなく、テレビ情報誌に詳しい番組表があったかどうか(もしかしてグラフNHKには載ってたかなぁ~)、ま、なにしろ次いつ放送するのかわからないから、放送を毎回見るようにして、いつでも録音できる体制でなんとか録音しましたよぉ~。
まだ我が家にはビデオがなかったので、もう必死(笑)!
なんか、今より一生懸命テレビを見ていた感じですねぇ~。
(更紗)
投稿日2009年07月31日 21:34
今日たまたま実家に帰って、かつて自分の部屋だったところからカセットテープを発掘してきました(笑)!
名曲アルバムの「ニュルベルクのマイスタージンガー」あった~っ!!
昭和51年(1976年)7月って書いてありました。
日にちまでは書いてなかったけど、これきっとラジカセをテレビのスピーカーんとこに押し当てて録音したんだろうなぁ~、めちゃめちゃ原始的なんだけど。
そうまでして録音してたワタシを褒めてあげたいっ!(笑)
なのに、テープが切れてて、ど~しよ~と思ったんですけど(泣きそう)子どもにカセットを解体してもらって、修復してもらいなんとか「ニュルンベルクのマイスタージンガー」を無事聴くことができました。
感動です!!
(更紗)
投稿日2011年07月07日 17:36