遠隔操作アプリに注意
角田彩子(記者)
2023年02月27日 (月)

詐欺にだまされないための対策を考える「ストップ!詐欺」。
今回のテーマは「遠隔操作アプリに注意」です。
一般的に遠隔操作アプリは、業者にパソコンなどの遠隔修理をしてもらう時に使われることが多いのですが、実は最近、これを利用した詐欺が増えているんです。
実際にあった事例をもとに説明していきます。
去年(令和4年)12月、津軽地方に住む40代の男性は、インターネット上の掲示板に「500円で株取引のノウハウを教える」とうたった書き込みを見つけました。
「株でもうけたい」と思った男性は、掲示板に書かれていた連絡先に問い合わせました。
すると、コンサルタント業者を名乗る男から、「まずはクレジットカードを作るように」と指示がありました。
男性は言われた通りクレジットカードを作りました。その後、再び男から「アプリをダウンロードするように」と言われ、内容がわからないアプリをダウンロードしてしまいます。そして、このダウンロードしてしまったアプリがまさに、遠隔操作アプリだったんです。
男は、男性のスマートフォンを無断で遠隔操作し、クレジット会社と消費者金融にあわせて70万円を借り入れます。
その上で、男は株の運用資金などとして「69万9000円を指定口座に振り込むように」と指示します。男性はこの指示を少し不審に思ったものの、運用資金だから仕方ないと振り込んでしまいます。
その後、株の取引についてまったく話をしてこない男に不信感を募らせた男性は、警察に相談しました。すると、「最近増えている詐欺の手口に似ている」と言われ、ようやく詐欺だと気付いたんです。
こうしたトラブルを避けるには、うまい話には裏があると警戒をすることや、「遠隔操作アプリや、不審なアプリのダウンロードの指示があったら、詐欺を疑う」など、注意を払う行動が大切です。