除雪・排雪サービスをめぐるトラブルに注意
佐藤裕太(記者)
2023年01月26日 (木)
詐欺にだまされないための対策を考える「ストップ!詐欺」。
今回は、「除雪・排雪サービスをめぐるトラブルに注意」です。
「詐欺」と言い切れない事例もあるものの、昨シーズン、東北や北海道を中心に業者とのトラブルに関する消費生活センターへの相談が、全国で急増しました。
トラブル急増?除雪・排雪サービス
除雪や排雪サービスをめぐるトラブルの相談は、東北や北海道を中心に、昨年度、全国で340件寄せられました。これは、前の年度に比べておよそ3倍です。
そして、今年度ですが、今月15日時点で97件。急増した昨年度に比べてすでに、2倍以上になっています。
このうち、県の消費生活センターに寄せられた相談の件数は、昨年度は13件と、過去5年間で最も多くなっています。
昨年度大幅に増えたのは、記録的な大雪で作業が追いつかなかったことや、大雪で作業が増えた分、人件費や燃料費の負担が増加したことが原因ではないか、と消費生活センターは分析しています。
相談内容について、昨年度、相談が10倍近く増えた札幌市の事例を見てみます。
多かったのは、12月から3月までのシーズン中に10回ほど除雪を行う、いわゆる「シーズン契約」で料金を前払いしたが、実際には4回しか作業が行われなかったといったものです。
当初の契約では、作業を行えなかった回数の分、返金されることになっているものの、業者に電話をしてもつながらないといった状況が起きたということです。
消費生活センターによりますと、前払いした料金は3万円台が多かったということです。
トラブルを防ぐための対策は?
まず、契約の時に
▼範囲や回数など具体的な作業の内容や、
▼作業を契約どおりに行えなかった場合の対応、
▼業者の連絡先を
しっかり確認しておくことが重要です。
また、前払いでの「シーズン契約」は、トラブルになった場合の影響が大きいので、慎重に検討しましょう。
その上で、トラブルになった場合に備えて、
▼契約書や領収書を保管しておくこと
▼作業が行われた日程・回数を記録しておくこと
も重要です。
複数の業者から見積もりを取るなど、契約は慎重に行った上で、もしトラブルになったら消費生活センターのホットライン「188」に相談してください。