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マッチングアプリでのもうけ話に注意

執筆者髙橋昴平(記者)
2022年03月09日 (水)

マッチングアプリでのもうけ話に注意

詐欺にだまされないための対策を考える「ストップ!詐欺」。
今回のテーマは「マッチングアプリでのもうけ話に注意」です。

マッチングアプリとは、顔写真や住んでいる場所、趣味などの個人情報を登録して、自分の好みにあった人を探すことができるアプリのことです。

急増!マッチングアプリによる被害

こちらは民間の調査機関が、交際相手を探す際の場所や手段などに関して、全国の2100人あまりに行った調査の結果です。

交際相手を探す際の場所や手段などに関して、全国の2100人あまりに行った調査

会食やイベントが自粛され、人と会う機会が少なくなったこともあり、おととし4月以降、マッチングアプリで出会いを求める人の割合は高まっていて、それに比例して被害も増えているんです。
こちらは今年度と昨年度の相談件数と被害額を示した図です。

マッチングアプリによる被害額

今年度の被害件数は、2月15日の時点で22件と、昨年度1年間の20件をすでに上回っていて、被害額は9倍あまりの、およそ2000万円と急増しています。

仮想通貨の運用で成功したはずが

これは去年11月に青森県内で起きた実際の事例です。
県南に住む30代の女性はマッチングアプリで男性と知り合い、SNSで連絡を取り合う仲になりました。
しばらくやりとりを続けていると、男性から暗号資産でのもうけ話をもちかけられました。

暗号資産でのもうけ話

暗号資産は仮想通貨とも呼ばれ、現物がない電子データで、世界中の取引所を通じて実際の通貨や仮想通貨同士の売買が行われています。
代表的な暗号資産には、ビットコインなどがあります。

専用口座とアプリが必要だ

この女性は男性から暗号資産の取引でもうけるためには、専用の口座とアプリが必要だと言われました。
女性は専用の口座を開設して2万円を入金すると11日後には5万円となり、女性の銀行口座に利益の3万円が実際に入金されました。

短期間で利益があがる、すぐに送金がされる

女性は、短期間で利益があげられたことすぐに送金がされたことから、消費者金融から80万円を借りて、再び男性に暗号資産の運用を依頼します。

80万を入金したあと、連絡が取れなくなる

しかし80万円を入金したあと、男性と連絡が取れなくなりました。
銀行や警察にも相談しましたが、支払った80万円が戻ってくることはなかったということです。

だまされないために

県消費生活センターによる指摘

県消費生活センターは「少額で成功体験を積ませて簡単にもうかることを刷り込ませてから、より大きな金額を騙し取ることは詐欺の常套手段だ」と指摘しています。

また「マッチングアプリはそもそも出会いが目的なので、もうけ話が出ること自体に違和感を覚えてください」と注意を呼びかけています。

県消費生活センターは注意を呼び掛けています。

トラブルの内容によっては、家族や周りの人に相談しにくいこともあるでしょうから、消費生活センターにも相談できるんだということは、ぜひ覚えておいてください。

甘い勧誘には耳を傾けず、不審に思ったらすぐ消費者ホットラインの「188」に相談して下さい。

消費者ホットライン188に連絡を

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