ひさしぶりのカズマとの散歩（さんぽ）をよろこぶおじゃる丸。さっそくいつものリュックに入り、カズマにせおってもらってしゅっぱつ。しかし、楽しい散歩のはずなのに、おじゃる丸はリュックの中にいたままうごかず、どこかきげんもよくない。いつもとちがうようすのおじゃる丸を心配（しんぱい）して、カズマや電ボは、手をかえ品（しな）をかえ、楽しくあそぼうとさそうのだが・・・。

水がきらいなはずのおじゃる丸が雨をまっていた。カズマとおそろいのかさをさして、いっしょに歩きたいからだ。なんとかして雨をふらせたいおじゃる丸は「めったにしないことをすれば雨がふる」と聞き、さっそくためしてみる。しかし、おじゃる丸は「晴れ男」らしく、なかなか雨はふらない。とうとう最後（さいご）の手段（しゅだん）、と貧乏神（びんぼうがみ）の貧（びん）ちゃんをたよることに。

おじゃる丸がエンマ大王への手紙をあずかった。なかみはなんとファンレター。しかしエンマは、自分には妻（つま）がいる、そして亡（な）き者（もの）たちのおさばきが優先（ゆうせん）、と取り合わず「そんなことよりワシのシャクをかえせっ」とおじゃる丸をおいかける。ふだんと変（か）わらないエンマのすがたをかげからじっと見つめるのは、手紙の差出人（さしだしにん）だった・・・。

毎日、通勤（つうきん）のバスにのりおくれるサラリーマンの川上さん。今日は何かすごいことをしたらしい。その話をしはじめたケンさんは、おじゃる丸がぜんぶ聞く前に行ってしまった。月光町のほかの人たちも川上さんのすごい話を知っていてるようで、おじゃる丸はどうしてもつづきを知りたくなる。そこで、町のうわさが集（あつ）まるところ、喫茶「一服」（きっさ「いっぷく」）へ行ってみることに。

お昼ごはんを食べたあと、三点セットを出し横（よこ）たわるおじゃる丸。「食べてすぐねると牛になるっていうよ。」というカズマの言葉（ことば）をよそに、スヤスヤとねむる。ところが、ふと目をさますとなぜか池のほとりにいた。みなもにうつる自分のすがたを見ておどろくおじゃる丸。なんと、頭には牛の角が生えていた。そこにやってきたのは、ヘイアンチョウに住む、おじゃる丸のともだちのウシだった