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アニメ特撮研究家/ 明治大学大学院客員教授

氷川竜介

ひかわりゅうすけ

ベスト10ではなく、マイベストを年代順に紹介します。

  1. 1

    わんぱく王子の大蛇退治(1963年)

    記憶にある最古の長編漫画映画。クライマックス、山あいにオロチの背びれがうごめく瞬間、スクリーンの中に引きこまれるという初めての経験をしました。オロチの口から放たれ、地面を這うように伸びていく火炎の動きがエフェクトアニメ好きの一生を決めた気がします。

  2. 2

    パンダコパンダ(1972年)

    高畑勲・宮崎駿コンビ、児童文学的なテイストとして最高峰の作品。パパンダの笑顔と周囲から遊離したマイペースぶり、そしてラストのオチがすばらし過ぎる。日本の「漫画映画」に求める「動きとテンポで見せていく」感覚は、この作品が一番。

  3. 3

    哀しみのベラドンナ(1973年)

    商業作品でありながらエロチシズムをアート系表現できわめた衝撃の作品。深井国のイラストがあまりにも繊細で、残酷と扇情と、オトナな世界を描きぬいて別世界のドアを開く感覚に圧倒される。ペストで崩れ落ちていく街並みがP.K.ディックの世界みたいで好き。

  4. 4

    宇宙戦艦ヤマト(TVシリーズ)(1974年)

    アニメのあり方を刷新した作品。「巨視的な世界観」が主役という点が最大のポイントで、滅亡間近な地球の救済というテーマや極限状況のドラマ、ディテール豊かなビジュアルも全部それに奉仕している。スタジオ訪問し、アニメを支えるテクノロジーが内容と不可分なことを知った記念碑的タイトル。

  5. 5

    機動戦士ガンダム(TVシリーズ)(1979年)

    ヤマトが空間を拡大したのなら、ガンダムは「仮想未来史」という手立てで時間を拡大した。記号的なキャラクターをどこまで人間臭く描けるのか。アムロが他人には思えない言動を続けるので、目が離せなくなった。放送中からプロの仕事(LPアルバム構成)をした初のアニメ作品でもあります。

  6. 6

    銀河鉄道999(劇場版)(1979年)

    ひとつの美意識で映画全体が貫かれた作品。ファム・ファタールに惑わされた少年が、絶望からオトナになる成長のプロセスを「惑星を破壊する」というスペクタクルに重ね、さらに金田伊功エフェクトの魔法を振りかけた、アニメの魅力全部入り的な作品。

  7. 7

    劇場版エースをねらえ!(1979年)

    大きな鬱屈にとらわれ死に近づいてた時期に観た作品。アニメのエネルギーが人の生命を救い得るという確信を得た。歳をとればとるほど視点が変わり、新しい発見が生まれる点でも普遍的なすごさを感じる。アニメ監督への原体験取材で「ガンバの冒険」と並び、もっとも言及の多いタイトル。

  8. 8

    千年女優(2002年)

    あまりに早く世を去った今 敏監督との、短い間だったが濃厚なおつきあいの始まった作品。80歳越えのヒロインという趣旨からして、実に「らしい」ブラックユーモアが満載。「夢と記憶と映画は同じもの」と常々思ってきたが、それを実作で示されたのも嬉しい。「アニメに何ができるのか」を拡大したタイトルはみんな好きです。

  9. 9

    時をかける少女(2006年)

    細田守監督という才能が大きく開花する瞬間に立ち会った喜び。低予算のミニマムな仕立ての中、特に「坂道を落下する」という悪夢的な映像が忘れがたい。「なぜこんなに時間ループものが流行るのか」という疑問に、ひとつの答えを出しています。

  10. 10

    この世界の片隅に(2016年)

    「アリーテ姫」から15年ごしで応援してきた片渕須直監督のすごさが、ようやく世に届いたという嬉しさ。今で言う「天然系」の“すずさん”がボケの中でふと見せるダークな感情、経子との確執の中で伝わる人間くささ、機銃掃射の臨場感など忘れがたい映画になりました。

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