3月のライオン

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ニュース シブ5時 羽生善治三冠×松井玲奈さん対談

10月4日放送【ニュースシブ5時】「特集」で放送した
対談「3月のライオンの世界」の
未公開分トークもあわせて公開!

PROFILE

羽生善治(はぶ よしはる)
1970年9月27日、埼玉県所沢市生まれ、1982年第7回小学生名人戦優勝、同年12月二上達也九段門下で奨励会に入会。
1985年12月に四段昇段、史上三人目の中学生プロ棋士となる。1989年第2期竜王戦で当時最年少記録、19歳で初タイトル獲得。
1996年2月、第45期王将戦で谷川浩司王将を破り史上初のタイトル七冠を達成。
2012年7月、第83期棋聖戦防衛により通算タイトル獲得数81期とし、歴代1位となる。
2016年11月現在、タイトル獲得数97期。王位・王座・棋聖の三冠を保持。
松井玲奈(まつい れな)
1991年7月27日、愛知県出身
2008年SKE48一期生としてデビュー
2015年8月グループを卒業
現在は、女優・タレント業を中心に活動中。執筆活動も精力的に展開中。
趣味は、アニメ、漫画、鉄道など

将棋という難しいテーマをリアルに描いた「3月のライオン」

松井 王位戦6連覇、おめでとうございます!

羽生 ありがとうございます。

松井 終わったばかりと聞きました。

羽生 実はほかのタイトル戦もやっているので、ほんのちょっと落ち着いたところです。

松井 今日は、アニメ「3月のライオン」について取材させていただいているんです。「3月のライオン」はご存知ですか?

羽生 原作のマンガはもちろん知っていますし、非常に面白いなと思って読んでいます。

松井 どういうきっかけで、手に取られたんですか?

羽生 将棋を題材にした面白いマンガがあると聞いて、読んでみようと思いました。

松井 私は初めて「3月のライオン」を手に取ったとき、将棋がマンガになるっていうイメージがなかったんですが、羽生さんはどういう風に受け取られましたか?

羽生 (将棋は)表面的にはドラマチックに進んでいくテーマではないので、表現が難しいのではと思っていたんです。でも、羽海野先生は非常にうまく表現されていますね。

松井 すごくリアルだな、分かるなと思うところはありますか?

羽生 将棋会館とか、タイトル戦ですとか、現場を忠実に再現されています。具体的な局面も、過去に実際にあった対局を題材に描かれているので、棋士の目からみると、ああこれは誰と誰との対局でこういうことがあったな、というエピソードがあわせて見られるんです。それが分からなくても感情的なもの、人間的な交流が描かれていて素晴らしいなと思います。

松井 この対局を持ってきたんだ、って?

羽生 そうです。節目とか歴史に残るとか、そういう対局を使って描かれているので、取材して、細部にこだわって作品を作られていると思いますね。

羽生さんのお気に入りキャラは、二海堂!

松井 「3月のライオン」のキャラクターの中で、どのキャラクターがお気に入りですか?

羽生 私は二海堂君ですね。ああいうキャラクターの人は棋士にはいないんですけど、いたらすごい楽しそうだな、と読んでて思います。
いきなり桐山君の家を訪ねて「一緒に研究しよう」みたいな(笑)。あれは棋士の世界ではありえない発想なので。ないんですけど、あれだけあっけらかんとしてるのは面白いなって。二海堂君、個人的にすごくファンです。

松井 二海堂君は、村山聖さんがモデルだといわれているんですが。

羽生 彼をイメージして作られた人物だとしても、性格は全然違いますね。ただ、愛すべきところは共通項としてあるなと思います。

松井 たくさん出てくる棋士の中には、羽生さんをイメージしているんじゃないかと感じる宗谷名人というキャラクターもいます。「もしかしてモデルは自分かな」と思いましたか?

羽生 完全に自分と一致しているかといえば、していないと思うんですが、対局の真剣勝負は棋士として共通するところがあります。あのくらい孤高というか、ストイックな感じでやったほうがいいのかもしれません(笑)。

松井 羽生さんは違うんですか?

羽生 そういう気持ちもなくはないですが、実際にあそこまでやるのはかなり大変だと思います。
朝から夜中までずっと一局の将棋が続いていて、それを1年間オフシーズンなしでやっていますし、ずっとこの緊張感を保ち続けるのが難しいんですね。もちろん集中するときは集中しなければならないんですけど、ある時は非常に力を抜くというか、集中力を弱める、リラックスする。そういうことも結構大事になってくるのかなと思っています。
対局中の場合は、ちょっと外の景色を眺めるとか、おやつを食べるとか、外で猫が散歩してるなあと眺めたりとか、将棋のことは考えてなくてのんびりしている時間帯も結構あるんです。

対局中の棋士は、よく食べ、よく飲む!?

松井 おやつを食べるっておっしゃいましたけど、何がお好きですか?

羽生 ケーキと紅茶とか、抹茶と和菓子とか。最近は対局が中継されると、どんなものを食べているか写真を撮ってアップするんです。

松井 (笑)。みなさん結構食べられるんですか?

羽生 考えることはかなり糖分を使うので、甘いものを食べてエネルギーをチャージしています

松井 (マンガのように)ケーキをガツガツ手でつかんで食べる方は本当にいるんですか?

羽生 さすがにそれは……手づかみの人は見たことないですね。私が対局した中で一番びっくりしたのはですね、大ベテランの加藤一二三九段という方がいるんですけど、対局中にみかんを食べられたんですね。ものすごく早いんですよ、食べるのが。1分間で3個ぐらいのペースで食べちゃうんですよ。あまり対局中に笑うことはないんですが、あまりのスピードにがく然としてしまいました(笑)。

松井 そういうこともあるんですね。

羽生 瞬間的な出来事だったので、誰も知らないと思うんですが。

松井 みなさん好きな飲み物を持って対局に臨まれていたんですが、羽生さんはどんなものを飲まれますか?

羽生 タイトル戦のときはペットボトルの水とポットにほうじ茶をいれて、コーヒーや紅茶もちょっと飲みます。一局で2~3リットルぐらい飲みます

松井 ずいぶん飲まれるんですね。

羽生 普段より飲みますね。対局中は結構のどが渇くので。

松井 対局が終わると体重が減るとも聞いたんですが?

羽生 20代のころは2キロ、3キロ減っていましたが、最近は変わりません。代謝の問題かもしれませんね(笑)。

(2016年9月29日 収録)

© 羽海野チカ・白泉社/「3月のライオン」アニメ製作委員会
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