2018年05月19日 (土)HKT48田中美久選挙公約「熊本でMVを作る」の制作裏話

去年の総選挙で目標の条件をクリアしたメンバーは、

事前に発表していた公約を実施することになりました。

自分だけで手軽にできるものならば、それでいいのですが、

中にはスタッフが協力しないと難しいものもあり、

公約の中のいくつかをAKB48SHOWの企画として手伝うことになりました。

 

NGT48高倉萌香さん「ピアノを披露する」という公約は、

スタジオでMaxとき315号を見事に弾いて達成しました。

この模様は先日オンエアしました。

真心のこもったいい演奏でした。

 

NMB48白間美瑠さん「ファンの方の似顔絵を描く」という公約で、

しかもそれを配信するということでしたので、

AKB48SHOW「みるみる美術館」のセットをそのまま使って描き、

その様子をオンエアすることになりました。

 

そして、HKT48田中美久さん

「熊本の色んな町を回ってMVを作る」という公約です。

これは、故郷熊本への感謝と共に、地震で大きな被害を受けた故郷に対する

支援の気持ちを込めた企画でした。

MVを撮影するのならば、番組としてもコラボできるだろうと、

去年の夏前に企画はスタート。

 

企画のプロデュースは不肖私が務めることとし、

まずは曲だ!で曲作りから始めなくては。

作詞は自分の思いを書くのが一番いいので、

熊本への思いを素直に書いてくださいと美久さんに依頼。

 

そして届いたのが「ただいま」という言葉から始まる歌詞で、

美久さんの想いが込められた素敵なものでした。

熊本弁の「がまだすばい」も印象的な言葉で、

地元では復興の合言葉のようになっています。

「泡沫」も最初から書き込まれていました。

結局、最終版の歌詞にするまでほとんど手を加えていません。

少し語調を整えたり、言葉のリズムを直した程度です。

今の自分、十年前の自分、十年後の自分を描くという

長い時間の流れを歌っています。

 

さて、今回は歌詞が先にある「詞先」

作曲を誰かに頼もう・・・誰がいいかなと考えていたのは

去年の夏のこと。

 

この時、田中美久さんAKB48SHOWのリポーターをお願いすることがありました。

乃木坂46の神宮球場ライブの潜入リポートです。

このリポーターにも伏線があって、

去年の5月末(総選挙の少し前)

HKTの出張公演がAKB48劇場でおこなわれ(ただいま恋愛中公演)

それを見に行きました。

美久さんと雑談をしているうちに

「今度坂道のリポーターがあったらやりたいです」

みたいな会話があって、

乃木坂の神宮ライブのリポーターを探す時に

その会話を思い出して・・・そのような流れでした。

 

そして、このリポートが曲に結びつくことに。

神宮球場でのライブの時の取材席は3塁側スタンドの最上段付近。

その席で取材をしていたら。。。

真うしろの席に(確か最後列)偶然知り合いの作曲家が座っていました。

乃木坂46「夏のFree&Easy」を提供しているということから

ライブを見に来たとのこと。

STU48「瀬戸内の声」を作曲し、その収録の時に顔を合わせたばかりでした。

井上トモノリさんという作曲家です。

 

井上さんにはもうひとつ偶然がありました。

この時HKT48はニューシングルのMV撮影を終えたばかり。

その新曲「キスは待つしかないのでしょうか?」を作曲したのも

なんと井上トモノリさんでした。

 

美久さんに「この井上さんはかくかくしかじかの人で・・・」と

紹介したら「キス待ちのデモテープ良かったです!」といきなり。

実はこの曲のデモテープ、仮歌のボーカルを井上さん本人が歌っていて、

メンバーはずっと井上さんの歌声を聞きながら振り付けをしていたという

「声だけ知っている人」でした。

 

なんという偶然。いや、これは必然なのか。

数日後、井上トモノリさんに作曲の依頼をしました。

ご本人は山口県出身、アマチュアバンド時代10年間福岡で活動しており

熊本にもライブに何度も行ったことがあるそうです。

優しいメロディを書いてくれる方です。

井上トモノリ入魂のバラードをあげてきました。美メロ。

 

アレンジを誰に頼もうかな?

即、ここは外山大輔さんにやっていただこうと。

センスも良くて、友人なので色々と注文も出しやすいし。

本当は生楽器でやりたかったんですけど、予算の関係上そうもゆかない。

そこを外山さんが素晴らしいアレンジをほどこしてくれました。

 

去年の秋、美久さんの東京での仕事の合間に

レコーディングをおこなって、曲は完成。

ここまでも、握手会ごとに打ち合わせをしたりという進行で

なんとかやり遂げました。

 

いよいよMVに取り掛かったのが、去年の秋。

田中美久さんHKT48の選抜はもちろん、AKB48の選抜にも入ったり、

人気も上がってきて、ソロでの仕事も増えてきて、

いささかスケジュールがシビアな状況になってきていました。

 

MVの制作は、普段AKB48グループのコンサートやメイキングなどを

オフィシャルで撮影しているVisual Notes社にお願いしました。

監督は田口雅文さん

イギリスに留学して腕を磨いた監督です。

カメラマンは井村宣昭さん

MVやCMのカメラ、撮影監督を多数務めている方なんですが、

井村さんは熊本出身。故郷の風景を撮影してくれました。

そして(偶然にも)なこみく「生意気リップス」でもカメラを担当しており、

美久さんとは久しぶりの再会。大人になった美久さんにびっくり。

クリエイターの皆さんも「田中美久の故郷熊本の今の姿を伝える」

という趣旨に賛同してくれて(もちろん経費はお支払いしますが)

ある種心意気で協力してくれました。

 

年内に熊本ロケが出来そうになったのですが、

年末年始の多忙な時期に突入したため断念。

年明けにリスケすることに。

 

HKTのスケジューラーさんの多大な協力を得て、

ついに熊本ロケが決まりました。

 

撮影はオール野外ロケ。全てのカットを熊本で撮影しました。

田中美久さんの思い出のある、駅、熊本城、江津湖、商店街、ラーメン屋・・・

町の人々も撮影に協力してくれました。

町の中を撮影してまわり、移動も多いので、

クルーは小規模で小回りが利く体制、ロケバスで熊本を駆け回りました。

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地震で大きな被害を受けた熊本城は復旧工事が続けられていますが、

完全に修復されるまでにはあと20年かかると言われています。

ロケの時にはまだなかったのですが、

つい最近天守閣の鯱鉾が再び設置されたとのニュースを見ました。

 

美久さんが食べている熊本ラーメンのこの店には、

本当に美久ちゃんのポスターが貼られていました。

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商店街の映像で「太平燕」というのぼりが登場しますが、

いったいこれは何なのか?「たいへいつばめ」???

ほぼ熊本にしかないもののようです。。。

 

そして、ハイライトは阿蘇山

ここはどうしてもドローンで撮影したかったシーンです。

東京だとなかなかドローンの許可が難しいのですが、

阿蘇山の撮影許可が取れました。

(撮影の時は、私たち以外誰もいない阿蘇山貸し切り状態でした)

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ドローンは業界の革命です。

これまで「空撮」する時はヘリコプターを手配して(時間も予算もかかる)

日時を決めてその場所を飛んでもらって撮影していました。

それが今や、現場に小さなドローンを持っていって

「じゃあ、ここからこう飛んで」ってな感じで、

オペレーターがその場でラジコンを操作すると・・・

このような阿蘇山の空撮が撮影できるんですから。

ありがたい世の中になりました。

(ヘリコに自分が乗って空撮をするのは、それも快感ではありましたけど)

 

この時は、本物の夜明けの瞬間を狙って早朝に撮影しました。

本当に一回しか本番テイクが出来ない夜明けの瞬間です。

「ブルーアワー」での撮影です。

美久さんのリップシンクの撮影の背景は、本当の阿蘇の夜明けです。

雄大な自然を背景にした素晴らしい映像を撮ることが出来ました。

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田中美久さんの故郷への想いが込められた

この「わたしのふるさと」

少しでも熊本の魅力が伝われば嬉しいです。

 

 

(追伸)「熊」の音読みを知ってますか?

熊本の人は、熊本に来ることを「来熊」と言うのですが、

これをなんと読むか分かりますか?

今回の撮影の時も町の方が使っていました。

 

 

 

(答え)

「らいゆう」

つまり「熊」の音読みは「ゆう」です。

投稿者:いしぴぃ | 投稿時間:13時53分