主にアナウンス室に在籍するアナウンサーが、趣味や仕事、日常の中で出会ったちょっといい話などを、思い思いに分かりやすい「ことば」でつづっていきます。


投稿者 石澤典夫アナ

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ラジオ文芸館 ~「夜の雪」ほか 藤沢周平 著~

2016年10月13日 12:00

10月15日(土) ラジオ第1 午前8:05~8:45

アナウンサーの語りと音響効果で構成する“聞く短編小説”ラジオ文芸館。
今週末は、石澤典夫アナウンサーが担当します。

ラジオ文芸館01
朗読するのは、藤沢周平の連作『江戸おんな絵姿十二景』から
「夜の雪」「うぐいす」「おぼろ月」の3編、そのあらすじです。

「夜の雪」…病気の母を抱えるおしづに持ち込まれた縁談は、歳の離れた男からのものだった。
おしづは「ひとかどの商人になったら必ず逢いに来る」と言った新蔵のことばを思い出していた…。

「うぐいす」…自分の過失から子供を亡くしたおすぎは、夫からの許しを得たことで、
再び「おしゃべりな自分」を取り戻していく。

「おぼろ月」…親の決めた縁談に心揺れるおさとは、偶然出会った男と水茶屋に立ち寄った。
そして、このことを親に告げたら驚くに違いないと思いながらも、
少し得意な気持ちになりつつ月夜の家路をたどる。

以下、石澤アナウンサーの話です。
作家・藤沢周平は江戸の下級武士や名もない庶民への温かく優しい眼差しを注いだ
数多くの作品を送り出しています。
今回は藤沢周平が、移りゆく季節の中で生きる江戸の町の女性の姿を人生の哀歓と
しみじみとした情感とともに描いた「江戸おんな絵姿十二景」を選びました。

浮世絵から主題を得て作り上げた12人の女性が主人公です。
「夜の雪」のおしずは26才、おっとりとした女性で、思い出の中の男への想いが捨てられない。
「うぐいす」のおすぎは20代前半、夫からの許しと再び子供を持つ幸福にふるえる。
「おぼろ月」のおさとは20代始めの箱入り娘、結婚を前にようやく一人歩きを始めようとする。
こうした女性たちの姿が、藤沢周平の慈愛の眼差しとともに「雪」「ウグイス」、
「おぼろ月」を切り口として語られていきます。
どこかホッとする読後感が広がる世界だと思います。
ラジオ文芸館02
石澤典夫アナウンサーが担当するラジオ文芸館の放送日時です。
10月15日(土) ラジオ第1 午前8時5分~8時45分
どうぞお聞きください。

ラジオ文芸館ホームページ